目のクマができる原因
目の下にクマができると、疲れて見えたり、老けて見えたり、暗く見えたりして少しも良いことはありません。
そんな目のクマがどうしてできるのか改善することも大事ですが、まずは目のクマができる原因と特徴をしっかり把握しましょう。
目のクマと一口に言っても目のクマには茶クマ、青クマ、黒クマと3種類あり、それぞれ原因が違います。
ここではそれぞれの目のクマの種類別の原因を説明します。
しかし、自分が茶クマなのか、青クマ、黒クマなのかよくわからない人もいると思うので、それぞれの特徴も一緒に紹介します。
青クマの原因と特徴
まず、目のクマで最も多い青クマからです。
青クマの原因
主な原因は血行不良
眼精疲労による目の疲れ、寝不足や冷えなどにより目の周りの毛細血管が血行不良になることによって起こります。
たったの30分のパソコン作業でも画面を凝視することで目のまわりの筋肉が凝り固まり、血行不良を引き起こし目の下の肌の明るさが急激にダウンします。
スマホで同じことが言えます。
目の酷使は青クマには要注意です。
他にもホルモンバランスの乱れ、ストレス、首や肩のコリ、ドライアイなども影響します。
生理中も基礎体温が下がるので血行が滞りがちになり青クマが目立ちやすくなります。
青クマは乾燥により冬の方が夏よりも2〜3倍に増える傾向があります。
青クマの特徴
目の下を軽く引っ張ることでクマの色が薄くなりますが消えはしません。
目じりを横に優しく引っ張ってもクマは動きません。
目の下の皮膚はとても薄いので、血行不良などが影響して目の周りに滞った毛細血管のうっ血が皮膚を通して青く見えます。
茶クマの原因と特徴
目のクマで青クマの次に多いのが茶クマです。
茶クマの原因
主な原因はこすりすぎや紫外線
目をこすったり、メイクや洗顔による刺激によって起こる色素沈着が原因です。
洗顔やクレンジングの時に強くこすってしまったり、目が痒い時に目の下をゴシゴシとこすることで、その刺激が慢性的な炎症性の色素沈着を引き起こします。
肌荒れ、紫外線でも影響を受けます。
紫外線の影響でできた小さなシミが集まっていることでも茶クマになります。
加齢が原因で活性酸素が紫外線と結びついて過酸化脂質が増加することでくすみ茶色っぽく見えます。
アトピー性皮膚炎や乾燥による痒み、化粧品かぶれ、落としきれないマスカラも原因になります。
アイメイクを普段からバッチリしている人は要注意です。
アイメイク自体が皮膚に刺激的でメイクを落すときにも刺激を与えやすいからです。
角質の肥厚も茶クマの原因になります。
茶クマは目の下だけでなく瞼にできることもあります。
また、メラニン色素が真皮レベルまで沈着した遅発性両側性太田母斑様色素斑(ちはつせいりょうそくせいおおたぼはんようしきそはん)と呼ばれるアザの可能性もあります。
茶クマの特徴
青クマと違って目の下を引っ張ってもクマは薄くなりません。
目じりを横に引っ張ると茶クマは皮膚と一緒に動きます。
黒クマの原因と特徴
黒クマの原因
黒クマの原因はズバリ加齢
加齢により目の周りの筋肉が衰えたり萎縮することで起こります。
目の下の眼窩脂肪(がんかしぼう)を支えている筋肉がゆるみ、眼窩脂肪が突出する目袋になるのですが、その下がへこみ黒く見えます。
眼球があるところには骨がなく「筋肉(眼輪筋)」や「靭帯」によって支えられています。
それが加齢により筋肉や靭帯が衰えてくることで眼球を支えきれなくなり眼球が下に落ち込みます。
この影響で眼球の下にあった脂肪が行き場を失い前にせり出し目の下が膨らみ黒クマの影ができるのです。
また、真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少により肌にハリがなくなり、目の下にくぼみができたり、皮膚にたるみができ窪むことでも黒く見えます。
生まれつき目の下の脂肪が少ない人も黒クマになりやすいです。
ムクミがあるとさらに目立つことになります。
黒クマの特徴
目の下に窪みがができて、そこが影になることで黒く見えます。
目の下のふくらみを指で押すと影が消えることで薄くなります。
顔を上向きや上目使いにしたり、目じりを横に引っ張ったりすると目立たなくなります。
3種類の目のクマの原因と特徴を紹介しましたが、それぞれが独立して症状が表われる場合もありますが、
茶クマと青クマが共存したり、さらに黒クマの症状も出ることもあります。
茶クマや青クマはメイクでカバーすることはできますが、黒クマはメイクでカバーすることができません。
ファンデーションを塗っても目立ちます。
目のクマが出やすい人
色白の人は目のクマが目立ちやすいです。
顔色が悪く見えることで疲れている印象を与えてしまうので要注意です。
寝不足の時など特に強調されてしまいます。
目のクマが出やすい時間帯
朝はまだ体温が上がり切ってないので血の流れが滞りやすく目のクマが目立ちます。
また、1日中、目を酷使していると疲れが蓄積して夕方に出やすくなります。
朝、夜に関係なく睡眠不足や疲れが重なったりすることで血管が収縮し血行不良になることでも目のクマが出やすくなります。
クマはなぜ、目の下だけにできるのでしょう?
目の下は人間の体の中でも皮膚がとても薄く0.6mmしかありません。
この厚さは卵の薄皮程度です。
ですので皮膚が薄いことで皮膚の下に張り巡らされた毛細血管の色が透けて見えてしまうのです。
なぜ、目のクマは黒っぽく見えるのでしょう?
血液は赤いのになぜ、目のクマが黒っぽく見えるのかというと、
眼精疲労、寝不足や冷え、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、首や肩のコリ、ドライアイ、生理中などによるうっ血で血液が黒ずんだり、
目をこすったり、メイクや洗顔による刺激、肌荒れ、紫外線、アトピー性皮膚炎や乾燥による痒み、化粧品かぶれ、角質の肥厚によりメラニン色素が沈着することで、その部分が黒く見えたりします。
血液はヘモグロビンの色素タンパクの影響で酸素と結合すると鮮やかな赤色をしています。
しかし、前述した生活環境の影響を受けて目の下の脂肪が前に出てくることで、その脂肪が毛細血管を圧迫してしまいます。
すると血流が悪くなり血液中の酸素が欠乏しヘモグロビンから酸素が離れ「還元ヘモグロビン」となり暗赤色になります。
そのために皮膚の薄い目の下が黒ずんで見えるのです。
目のクマは病気の可能性もあります
目のクマは内臓疾患から発生することもあります。
心配な方は放っておかず、医師に相談しましょう。
目のクマができやすい主な病気
鉄欠乏性貧血
貧血により血行が悪くなり、赤黒い色をした還元ヘモグロビンが停滞することで青クマができやすくなります。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、目の周りにある脂肪(眼窩脂肪)や筋肉(眼輪筋)が炎症を起こし目の中の圧力(眼窩圧力)が高まることで眼球が突出するのですが、
眼球突出に伴い眼球の下にある眼窩脂肪もせり出すことで皮膚のたるみが生まれ黒クマができやすくなります。
肝臓疾患・腎臓疾患
肝機能・腎機能の低下により、解毒作用や老廃物を排除し血液をキレイにする作用が弱まり、血の流れが滞り目のクマができやすくなります。
うつ病
自律神経の異常により目の周りの筋肉(眼輪筋)に血液が円滑に流れなくなり、黒っぽくなるのではなく青白くなったりします。
アトピー性皮膚炎や花粉症皮膚炎
目の下だけではなく目の周り全体がくすんで見えたりします。
放っておくと深刻なシミになる可能性が高いので早めに医師の診察を受けることが必要です。